養護教諭の資格と就職先

本記事では、養護教諭の資格や取得方法、年収、就職先について詳しく解説します。

養護教諭の資格とは？

養護教諭とは、小中高校などで児童・生徒の健康指導、応急処置、心身のケアなどを行う教員です。一般的な教科の教員とは異なり、保健室を拠点に活動し、医療的対応や健康相談も担います。

養護教諭になるためには「養護教諭一種」「養護教諭二種」または「専修免許状」のいずれかの教員免許を取得する必要があります。国家資格ではありませんが、文部科学省の教員免許制度に基づき発行される法的効力のある免許状です。

資格は誰もが容易に取得できるわけではなく、文部科学省の定める教職課程を履修し、保健学や教育心理学、保健実習などの専門科目を修得することが求められます。また、学校現場での教育実習も実務能力の評価における重要な要素です。

養護教諭の資格はどうすれば取得できる？

養護教諭になるには、以下のいずれかのルートで教員免許を取得する必要があります。

1.大学や短大で必要な単位を修得
教育学部や看護系の学部に設置された「養護教諭養成課程」を履修し、所定の単位を修得します。4年制大学卒で「一種免許状」、短大などで「二種免許状」の取得ができます。

2.看護師免許を有し、別途教職課程を修了
すでに看護師資格を持っている場合は、通信制大学などで教職課程を履修することで、養護教諭の免許取得を目指すことができます。社会人からのキャリアチェンジを目指す人にも門戸が開かれており、柔軟な学習形態が選択できるでしょう。夜間や週末に学べる社会人向けの課程も充実しており、働きながら資格取得を目指すケースも増えています。

3.大学院進学による専修免許状の取得
一種免許取得後、大学院で必要課程を修了すると、さらに上位の専修免許の取得が可能です。専門性を高め、指導的立場を志向する際には専修免許が選択肢となります。専修免許状を取得することで、指導主事や教育委員会への進路も視野に入るほか、教育研究分野での活躍も期待できます。

養護教諭の平均的な年収

養護教諭の年収は、地方公務員として採用されることが多いため、給与は各自治体の給与表に準拠します。平均的には、以下のような水準とされています。

• 20代：約300万〜400万円
• 30代：約450万〜550万円
• 40代以降：約600万円以上

ただし、地域や勤務年数、管理職の有無などにより異なります。一般に、教職員の中でも、待遇の安定性が見込まれる職種にあたります。また、扶養手当・住居手当・期末手当（賞与）などが支給されるケースも多く、福利厚生の面でも恵まれている職種です。

養護教諭の就職事例をチェック！

養護教諭の主な就職先は、公立・私立の小学校、中学校、高等学校です。公立校では地方自治体の教員採用試験を経て任用されます。一部の例として、特別支援学校や高等専門学校、大学保健室、企業内の健康管理部門などへの就職も見られます。ただし、企業内の健康管理部門の場合、看護師免許の併有が求められるケースが多いです。

また、看護師からの転職や、地域のスクールサポート体制での任用も見受けられます。

養護教諭の資格と就職先（まとめ）

養護教諭は、児童生徒の健康と安全を守る重要な役割を担っています。資格取得には専門の課程修了が必要ですが、公務員として安定性のある職場環境が得られる点も、注目されている理由の一つです。将来的には、地域の保健・福祉分野との連携においても活躍が期待される職種です。

• 大学受験の併願校選び攻略ガイド【心理学系/関西版】｜Hey!願
• 臨床発達心理士の資格と就職先
• 精神対話士の資格と就職先
• 福祉住環境コーディネーターの資格と就職先
• 社会福祉主事の資格と就職先
• 認知行動療法師®の資格と就職先
• 産業カウンセラーの資格と就職先
• 保育士の資格と就職先
• 学校心理士の資格と就職先
• 特別支援学校教諭の免許と就職先
• 幼稚園教諭の免許と就職先